DRIES VAN NOTEN 2012AW元ネタのフランク・ザッパについての考察

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MAKING OF 2012 AW GUIDE BOOK .

2012秋冬のガイドブック作成中。

秋冬のカタログ。

いよいよ本腰を入れて、スタッフSと一緒に夜な夜な作っております。

昨日は、表表紙と裏表紙が完成(やっとかよ)。

で、いまは中味にとりかかっておりまして、【バイヤーのコレクション日記】というページにとりかかっています。

このページの中では、ドリスヴァンノッテンや、クリスといった、ミラノやパリで観てきたショーを、バイヤー視点でご案内しようかという企画のページなのですが、本腰を入れ始めて、文字を実際に書き始めますと、頭の中にごっちゃごちゃになっているたくさんの情報を、短く分かりやすくコトバにし伝える必要があり、そのコトバにする作業が、大変難しい。

で、ドリスヴァンノッテンについて、そよそよと調べ始めましたら、

僕は1999年秋冬コレクションからドリスヴァンノッテンの仕入れに携わっており、

当時は日本のライカさんからの仕入れでしたが、
その後、いろいろあって、パリに初めて行ったのが2002年秋冬コレクションから。

数えてみますと、2002年秋冬から最新の2013春夏まで、毎回欠かさずにパリコレを見続けてきて、今回で22回目でありました。

もうすっかりベテランバイヤーの域かもしれません。あまり自覚はありませんでしたが。

で、2002年秋冬から、今つくっている2012秋冬のカタログまでざっと復習しながら思ったのは、
やっぱりぼくにとって、そしてTIURFにとって、最も長く扱っていて、ベースになるのはやはり基本はドリスヴァンノッテンであって、
【バイヤーのコレクション日記】を書くに当たっては、やはりドリスをしっかり復習しなくちゃならんな、

というわけで、2012秋冬を調べ始め、、、そして今日も一日が終わろうとしています。

こんなペースでカタログ作っているんで、ぜんぜん終わりそうにないんですが、
今週末で、きっちり終りにしたいつもりです。

【DRIES VAN NOTEN 2012AW ショー会場での写真】 PHOTO BY TIURF

DRIESVANNOTEN2012AW1

DRIESVANNOTEN2012AW2

Frank ZappaとDRIES VAN NOTEN

今回のドリスヴァンノッテンは、フランク・ザッパがテーマだといいます。

ぼくは、音楽としてフランク・ザッパは聴いたことがあったけれど、
彼がいつの時代に活躍し、どのような意味があったのか、そこまで深くは知らなかった。

で、上の写真にもあるように、かなり「サイケ」な雰囲気だったので、

フランク・ザッパ=サイケ

であり、

サイケといえば、フラワーパワー = ドラッグカルチャー

みたいな、イメージを勝手に持っていたので、

勝手に頭の中で、そしてこの

ピンクとグリーンの配色

によって、

ドラッグカルチャー、つまりインナートリップ、が今回のドリスのテーマだと、今日まで

【 勘 違 い 】

しておりました。

今日、バイヤー日記を書くときに、いちおう、フランク・ザッパも調べておくか、、

と軽くリサーチしましたら、まさに真逆な、正反対なフランク・ザッパ様でした。

ここのサイトにくわしく書いてあります。(「永遠のフランク・ザッパ 」)

ちょっと引用しますと、

1992年12月4日。一人のアメリカ人が死んだ。男の名はフランク・ザッパ。現代音楽、ジャズ、ロック、ドゥアップ、等20世紀が生んだ音楽を縦横無人に駆使した偉大な音楽家の、はや過ぎる死だった・・・。

セカンドアルバム「アブソリュートリー・フリー」(絶対的自由)を発表。
だがこのアルバムは思わぬ波紋を広げる。ビートルズがこのアルバムのアイデアを借用して「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」を発表、たちまち世界中にサイケデリックブームが起こったのである。
世界中のバンドがこぞってドラッグに溺れサイケデリック・ヒッピーな世界に浸ろうと躍起になった。

絶対的自由な演奏 Absolutely Free (Rmst)

様々なスタイルの音楽がカオスのようにミックスされ、ほのかに芸術が香ってくる。素晴らしい。 それにしても、軽々とファーストアルバムを超える作品を作り上げるところがすごい。

ドラッグの大嫌いなザッパは非常にショックを受け、三枚目のアルバム「俺達は金の為にやっている」を発表。ジャケットは「サージェント・ペパーズ・・・」をパクりビートルズが押し広げたロックの商品化と、ヒッピームーブメントの新たな全体主義にたいする危険性を訴えた。ザッパの主張が正しかったことは、後の歴史が証明しているが、この頃から、「奇人、変人、変態」といった枕言葉がザッパにまとわりつくことになるのである。

また、このアルバムは単にビートルズに対するあてつけに終わっているわけではなく、音楽的にもビートルズなど足元にも及ばないレベルにあるのはもちろんの事、他に大きく2点の主張が込められていたことを強調しておきたい。まず、太平洋戦争時のアメリカにおける日系人強制収容所の違憲性を、カフカの「流刑地にて」にたとえながら訴えたこと。そして、当時カリフォルニア州知事だったロナルド・レーガンの強権性を強く批判したことである。皆がドラッグでラリッているときにである!


引用終わり


という記事を読むと、


まず、今年12月で、フランク・ザッパの没後10年なんですね。なぜフランク・ザッパかは、これで解決。


それからどうやら、フランク・ザッパ=フラワーパワー は完全に誤りであって、

むしろ、

ドラッグが大嫌い。

アイデアをパクったビートルズがロックを商品化し、ヒッピームーブメントと共にドラッグを広めわけで、

(アイデアをパクって、商品化する、というのは、現在のファッション業界でも同じですしね)

しかもZAPPA様は、そのアルバムのあてつけで、ジャケをパクったアルバムまで出している。

音楽、聞いてみたけれど、サージェント・ペパーズの前に、こんなすごい曲、すごいイメージを創っている。

しかもドラッグなしで。

ビートルズがアイデアを拝借したとされる2枚目のアルバム。
このアルバム、ジャケはこんな感じ。

FRANK ZAPPA MOTHERS

裏はこんな感じ。

FRANK ZAPPA MOTHERS 裏

そして今季のドリス。

IMG 8975

ここですね。

配色の元ネタ、完全にコレですねー。偶然にみつけてしまいました。

ぼくは、たまたま偶然になんですが、

ここ数ヶ月、ビートルズのラバーソウルに最近ハマっていて、
その流れで、1960年代後半ついて、ライフワークとしていろいろ最近調べてたんですが、
このラバーソウルというアルバムは、アメリカの音楽雑誌「ローリング・ストーン」で、

ローリング・ストーンズが選ぶオールタイムベストアルバム500

という企画の中で、ラバーソウルが5位にランクされている。

これだけスゴイアルバムが5位。その上位4枚は何か。
ちなみに2位が、ザ・ビーチ・ボーイの「ペット・サウンズ」。
1位が、ビートルズの【サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ】なんですな。

5位のラバーソウルが発売されたのが1965年で、

そのアルバムに影響を受けて作られたのが2位のペット・サウンズ。
さらにそれを聞いたポールが影響を受けて作ったのが、
1位のサージェント・ペパーズで、それが1967年。
なお、ザッパの アブソリュートリー・フリー(1967)は、500位以下のランク外。

(政治って、こんなもんですな。) 

ザッパのアルバムタイトルが、 Absolutely Free (完全に100%の自由)で、
自由を商業化した結果が、ヒッピームーブメントになっていた、というのは、なんとも皮肉です。


とゆわけで、まとめますと、今するべきことは、

「ヒッピーで、ラリってる場合じゃねぇ」

ということです。

つまり、

「ヒッピーへのアンチであり、完全否定」

ともいえます。

ここでおさらいしておきますと、WIKIによるとヒッピーとは、

ヒッピーHippie)とは、伝統制度などの既成の価値観に縛られた人間生活を否定することを信条とし、また、文明以前の野生生活への回帰を提唱する人々の総称。1960年代後半に、おもにアメリカ(発祥地はサンフランシスコヘイト・アシュベリー地区との説がある)の若者の間で生まれたムーブメントで、のちに世界中に広まった。彼らは基本的に自然と平和セックス自由を愛していると述べている。

ー中略ー
戦争に反対し、徴兵を拒否し、自然と平和と歌を愛し人間として自由に生きるというスタイルで、戦時下にあった全米で一大ムーブメントが起こった。初期は薬物による高揚や覚醒や悟りから出発し、各地にコミューンと呼ばれるヒッピー共同体が発生する。若者を中心に爆発的な人気を誇ったロックバンドビートルズ」によるインド巡礼マリファナLSDを使用した精神解放等により全米・そして世界へとそのムーブメントは広まっていくことになる。
ー中略ー
モットーが “Back to nature” であったためにヒッピーの中には文明を否定して自然に回帰する者もー

とあります。

これ(ヒッピー)を否定するってことは、どういうことなんでしょう?

じつは2012、2013年のファッション業界のトレンドは、

「自然回帰」で、「ナチュラル志向」であり、「オーガニック志向」でありました。

まさに、コンセプトは60年代後半から始まるヒッピーと、
その発端は違いますが、時代背景は現代と似ているんですな。

ナチュラル志向、オーガニック志向とは、
急速に行き過ぎたIT文化、早過ぎる情報化時代に対するアンチで、
もっとゆっくり時間を使いたい、休息、安らぎ、人と人とが触れ合って生きる、平和に満ちた、そんなムードです。

でもそれが行き過ぎると、どうなるんでしょうか?

自然回帰は大いに結構ですが、それも行き過ぎると、人は働かなくなってしまいます。
ドラッグやゲームや恋愛にハマり、まさに平和ボケの毎日の生活を送ると、どうなるかというと、
当時は、LSDや大麻にハマり、いまはFacebookやITにハマって、休日は自然回帰。
そうした生活は、生産性がありませんから、社会全体が停滞してしまいます。

(といいつつそんな僕も、Facebookにハマッてますし、先週谷川岳に登ってきました。。これじゃあかんのですな)

60年代のヒッピーは、文明の否定でしたが、
文明は否定するものではなく、学んで吸収して、次世代に伝えていくものですよね。

とゆわけで、

上手くまとまりませんが、

ドリス的には、やはり今の現状や、世の中の方向性に対して、 危機感をもっていて、
なんとなく違和感を感じているんだと思います。

もうちょっと、勉強しろよ。
もうちょっとしっかり働いて、きちんとマジメに遊ぼうよ。

という主張のようにも、見えます。

世の中的には、「ナチュラル志向」「自然回帰」「オーガニック志向」ですので、
【サイケ】 を今季のテーマに持ってきた辺りは、トレンドの直球ストレートなんですが、

フランク・ザッパを持ってくる辺り、このひねくれた感じというか、
ちょっと王道からアンチな感じというのが、
この業界の中での、ドリスのドリスらしい立ち位置なのかなと思います。

ではでは。長くなりましたたので、このへんで。

カタログ作成に、戻ります。

ドリスヴァンノッテン2012秋冬のキースタイルはコチラ。


 

続きます!

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